期日:2025年6月7日(土)14:00~15:30
場所:中央大学多摩キャンパス5号館2階5201教室及びオンラインのハイブリッド
会場参加者:40名、オンライン参加者:9名
『水環境保全活動奨励賞』を「NPOさざなみ」に、『水環境研究奨励賞』を茨城県立日立第一高等学校地学部に授賞しました。授賞理由は次のとおりです。
『水環境保全活動奨励賞』NPOさざなみ
NPOさざなみでは、海辺や里山の自然環境を維持するために、長年、様々な環境保全活動を実施しています。その中でも、「房総再生プロジェクト」に関し、地域の住民及び有識者とのコンセンサスを形成し、専門家の意見を聞きながら、里山の保全及び耕作放棄水田の管理を引き継ぐ活動を長年、継続して行い、地域における市民の水環境保全意識高揚に資しています。これらの活動を総合的に鑑み、水環境保全活動奨励賞にふさわしい団体として表彰するものです。
『水環境研究奨励賞』茨城県立日立第一高等学校地学部
茨城県立日立第一高等学校地学部では、海浜の地形変動や宮田川の河川氾濫に影響を与える要因を明らかにするために、フィールド調査のみでなく、実験による確認手法も採用することにより、得られた知見の信頼性をより深めました。また、調査結果について、高校生の研究発表会などで積極的に発表し、専門家からのコメントなどを活動の研鑽につなげているほか、地域への情報発信及び地域の子供たちへの水環境分野を含む科学への普及啓発に資する取り組みも実施しています。これらの活動を総合的に鑑み、水環境研究奨励賞にふさわしい団体として表彰するものです。
表彰式では、西川支部長から各受賞団体の代表の方へ賞状と副賞が授与されました。その後、NPOさざなみの島田様、茨城県立日立第一高等学校地学部員の皆川さん、柴田さんから、これまでの活動等について受賞講演をしていただきました。島田様からは、谷津干潟の歴史をたどる貴重な写真や、NPOさざなみの立ち上げの経緯についてご紹介いただき、世代を超えた息の長い活動を知ることができました。皆川さん、柴田さんからは、地学部の卒業生の皆さんから現在に至るまでの研究についてご説明いただき、仮説を立てて実験や検証を行い、仮説と違った結果が得られた場合の考察に至るまで、レベルの高い研究活動に、参加者は驚きを隠せませんでした。
各講演後には活発な質疑応答が行われ、受賞者、参加者とも今後の研究に参考となる意見が多く交わされました。